天安門事件・遺族が共産党批判の声明
天安門事件から26年 遺族が共産党批判の声明を発表 中国に「自由の革命」を
ザ・リバティ・ウェブより、2015.06.04
http://the-liberty.com/article.php?item_id=9721
民主化を求めて集まった中国の一般市民が、人民解放軍に弾圧された1989年6月4日の天安門事件から26年が経った。
同事件で愛する家族を失った遺族の団体「天安門の母」は、129人の遺族の署名を集め、中国共産党に対して事件の真相究明と犠牲者の名誉回復を求める公開書簡を発表。米ニューヨークに本部を置く人権団体「中国人権」を通じて公開された。4日付各紙が報じた。
天安門事件とは、中国・北京市にある天安門広場において、民主化を求める学生を中心とした一般市民のデモ隊に対し、中国人民解放軍が無差別発砲や装甲車でひき殺すなどの武力弾圧を行い、多数の死傷者を出した事件だ。
しかし習政権に聞き入れる姿勢は見られない。それどころか、団体の主要メンバーは日常的に電話の盗聴や尾行をされたり、自宅軟禁下に置かれるなどの弾圧を受けていることも書簡で明らかにされている。
中国政府は今もなお、雑誌、新聞、教科書、インターネット・サイトなどあらゆるメディアから、天安門事件に関する記述を削除しつづけ、公開討論も禁じている。結果として、中国在住の中国人の大部分は、26年前に天安門広場で大勢の学生が中国軍に殺されたという事実を知らないままだ。
一方、国外では毎年、日本、香港、台湾、アメリカ、フランス、イギリスなど世界30カ国以上で、追悼集会やデモ行進が開催されている。
日本は中国の人権侵害の改善を求めるべき
中国共産党一党独裁体制を切り崩すためには、中国国民が「情報入手の自由」を確保し、民衆の力を結集する必要がある。今回の「天安門の母」のような勇気ある行動が、中国の民主化という「自由の革命」の一歩となる。日本政府としても、現在進行中で起きている中国の人権侵害に目をつぶらず、毅然とした態度で改善を求めていく必要がある。(真)
天安門事件26年 香港で2つの追悼式
NHKニュースウェブより 6月5日 4時34分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150605/k10010103731000.html
中国の北京で民主化を求める学生らの運動が武力で鎮圧され大勢の死傷者が出た天安門事件から26年となった4日、香港では市民団体が毎年恒例の追悼式を主催しましたが、一部の学生は欠席し別の会場で追悼式を開きました。
1国2制度の下、言論の自由が認められている香港では、市民団体が毎年、天安門事件の記念日に大規模な追悼式を開いていて、4日夜は香港中心部の公園に、団体の発表で13万人が集まりました。
一方、ことしはこれまで主要なメンバーだった学生の一部がこの追悼式への参加を見送りました。
このうち香港大学の学生は、去年の香港の選挙制度改革を巡る学生らによる抗議活動が当局に強制的に排除されたことを踏まえ、天安門事件の記念日を香港の民主化を考えるきっかけにしようと、大学構内で追悼式を開きました。式にはおよそ2000人が集まって討論会も行われ、中国政府の圧力が年々高まり香港の民主化は危機に瀕しているとして、中国全土の民主化よりも足元・香港の民主化を優先させるべきだなどという意見が出されました。
台湾でも追悼集会
台湾でも4日夜、追悼集会が開かれ、当時の学生リーダーたちが、中国の民主化運動への支援を呼びかけました。およそ600人が集まりました。
集会では、王丹氏と、ウアルカイシ氏の2人が、それぞれ演説しました。
このうち、ウアルカイシ氏は、「永遠に忘れない、永遠に諦めないということばでこの日を記念しよう」と述べ、中国の民主化運動を引き続き支援していこうと呼びかけました。
集会を主催した団体の代表は、「中国が、台湾とさらに一歩進んでつきあう考えがあるなら、まず人権状況を改善するべきで、天安門事件は、絶対に無視できない問題だ」と話していました。
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