【新刊】有事の時はシベリアへ逃げろ!杉原千畝
杉原映画感
大川隆法 《中略》なお、杉原には、任務としては、「独ソ情勢を見極める」ということであったようで、今回の(杉原)映画でも、そちらのほうに力点が置かれていたように思います。やや杉原自身のスパイ性のようなところが描かれていたのでしょう。 ただ、映画をつくっている枠組み自体は、古い史観、そのものに則っていたように見えます。 例えば、映画で描かれている関東軍もひどいですが、ドイツ軍も「悪魔の軍隊」でした。また、日本の外務省は間抜け揃いだし、帝国陸海軍も「まったく世界情勢が見えないバカ」といった感じに描かれていたようには思うのです。 「そのなかで、杉原一人が醒めて見えていた」という感じにしているのですが、それが妥当な描き方なのかどうかについては、私も分かりません。 ただ、駐ドイツ大使に関するところの描き方も、そのとおりのようで、ちなみに映画では小日向文世さんという、〝お笑い芸人〟のような役者が演じています。
1941年にドイツに移った杉原は、正式にドイツから「ソ連侵攻」を告げられる1カ月前ぐらいに、国境線にドイツ軍が集結しているのを知って、「ドイツのソ連侵攻は間違いない」と、日本の外務省にも駐ドイツ大使にも報告しました。その報告を聞いても、外務省は特に反応はしていなかったらしいのです。同じく、ソ連のほうも、「東ヨーロッパを半分こしよう」という意図を持っていたようではありました。「ドイツがソ連まで攻め込むかどうか」ということを見極めるのが、実は、杉原の外交官としての仕事だったと思うのです。
杉原千畝に聞く 日本外交の正義論 より、抜粋・編集
http://www.amazon.co.jp/dp/4863957483
発刊日 2016-01-08
現代日本の外交戦略にアドバイス!
命を守る外交・とは何か。
先の大戦時、ナチスから六千人ものユダヤ難民を救った日本人外交官――
その死から30年、本人が語る「命のビザ」と第二次世界大戦の真相。
先の大戦で、日本は決して非人道的な国ではなかった。
中国からの侵略に備えるためにも、友好な日露関係づくりを
磯野 今後の日露関係について、何かご提言がございましたらお願いいたします。
杉原千畝 《中略》万一、日本難民が出る場合、シベリアあたりで保護してくれるぐらいの関係は築いておいたほうがいいと思う。
万一の場合、沖縄から九州、西日本のほうは、かなり攻め取られる可能性がありますので、東日本だけでも逃げなければいけない。東京から上は、まだ逃げられる可能性があるから、シベリア方面で、「中国が西のほうから攻めてきた場合には、日本人を保護してくれる」というぐらいの経済交流をつくって、日本人が住めるようなものも先につくっておいたほうがいいと思う。 アメリカまでは逃げていけない。船と飛行機じゃ、ちょっと逃げられない可能性が……。たぶん、金持ちしか逃げられないね。だから、危ない。
中国が来るときは、すごい短時間で来ると思われるので。短時間で、二千機くらいの航空機が、バアーッと日本領土の上を飛んできて、艦船が何千隻と出てくる。漁船も含めて何千隻という艦船と、すごい数の飛行機が来て、いっぱい上陸してくると思います。
上陸地点は、沖縄なんかは当然ですけど、たぶん、九州、それから中国地方あたりを中心に上陸してきて、大阪あたりまで攻め取りに来ると思われます。
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