2015年03月31日
モーツァルトのいない社会が好き?
格差なしではモーツァルトは音楽家になれなかった
【鈴木真実哉のHSU流・経済塾(1)】
2015.03.29 ザ・リバティ・ウェブより、抜粋・編集
経済学者 鈴木真実哉氏に、経済の諸問題について話を聞いていく。
今回のポイント
• 「分配」ばかりを考え「創出」を考えない経済学に注意
• 「高度な文化」と「富裕層の存在」の密接な関係
• 富を持つ企業家には、もともと大きな責任や義務がある
ピケティ理論はマルクスの資本論と同じ
――資本主義では経済格差が生まれます。そのことを問題視したフランスの経済学者トマ・ピケティの著作『21世紀の資本』が売れています。この著作の問題点は何ですか?
鈴木真実哉: ピケティは、「所得や資産に重税を課し、富を分配することで、格差を無くしていこう」という考えを持っています。自身はマルクスの影響を否定していますが、ピケティ理論の結論はマルクスと何ら変わりません。
彼らは富の「分配」のことばかりを考えています。しかし、誰かが富を「創出」しない限り、いつか枯渇します。そうなれば、分配さえできなくなります。だから、社会主義や共産主義で豊かになった国は存在しないのです。
経済大国は必ず文化大国になる
鈴木: また、ピケティは現在の経済を、フランスで19世紀末から20世紀初頭にかけて格差が拡大した時代で「悪い時代」であるかのような言い方をしています。
しかし、その時代は、パリを中心に富裕層が大活躍し、平和と豊かさが享受され、文化が花開いた時代でもありました。
「人々が経済的に豊かになるからこそ、文化も生まれる」ということです。金銭的な格差があっても、富裕層がパトロンとして、音楽や芸術、文化を生む人たちに財政支援を行うことで、一般大衆もその恩恵を受けることができます。経済大国は必ず文化大国になるのです。
音楽家のモーツァルトが良い例でしょう。モーツァルトが生まれた18世紀のオーストリアは、世界でも有数の富を築いていた名門貴族のハプスブルグ家が治めていました。彼らがパトロンとなって、音楽活動に専念するモーツァルトを養っていたのです。
もしモーツァルトが貧困地帯に生まれ、音楽と縁のない環境で一生を送ったならば、彼の名曲も生まれなかったはずです。これは音楽の才能を発揮できないという点で、モーツァルトにとって不幸なことですが、彼の名曲を何一つ聞けないという点で、人類にとっても大きな不幸でしょう。
今、財政難で苦しむオーケストラ楽団は多いですが、それは興行収入で運営しているからです。こうした芸術などの文化を通じて、人間の心や精神を癒やせる人たちを金銭的に支援できるのが富裕層なのです。ですから、格差を否定することは文化や文明を否定することにつながるのです。
マイクロソフトを例に考えると、創業者であるビル・ゲイツと一般社員との間で、大きな所得格差があるのは当然のことです。
家族を含めれば20万から30万人の人の生活を支えています。マイクロソフトが倒産したら、アメリカ政府が社会保障をしなくてはいけないわけです。多くの富を手に入れた人には元々、それだけの責任や義務があるのです。(次回へ続く)
【鈴木真実哉のHSU流・経済塾(1)】
2015.03.29 ザ・リバティ・ウェブより、抜粋・編集
経済学者 鈴木真実哉氏に、経済の諸問題について話を聞いていく。
今回のポイント
• 「分配」ばかりを考え「創出」を考えない経済学に注意
• 「高度な文化」と「富裕層の存在」の密接な関係
• 富を持つ企業家には、もともと大きな責任や義務がある
ピケティ理論はマルクスの資本論と同じ
――資本主義では経済格差が生まれます。そのことを問題視したフランスの経済学者トマ・ピケティの著作『21世紀の資本』が売れています。この著作の問題点は何ですか?
鈴木真実哉: ピケティは、「所得や資産に重税を課し、富を分配することで、格差を無くしていこう」という考えを持っています。自身はマルクスの影響を否定していますが、ピケティ理論の結論はマルクスと何ら変わりません。
彼らは富の「分配」のことばかりを考えています。しかし、誰かが富を「創出」しない限り、いつか枯渇します。そうなれば、分配さえできなくなります。だから、社会主義や共産主義で豊かになった国は存在しないのです。
経済大国は必ず文化大国になる
鈴木: また、ピケティは現在の経済を、フランスで19世紀末から20世紀初頭にかけて格差が拡大した時代で「悪い時代」であるかのような言い方をしています。
しかし、その時代は、パリを中心に富裕層が大活躍し、平和と豊かさが享受され、文化が花開いた時代でもありました。
「人々が経済的に豊かになるからこそ、文化も生まれる」ということです。金銭的な格差があっても、富裕層がパトロンとして、音楽や芸術、文化を生む人たちに財政支援を行うことで、一般大衆もその恩恵を受けることができます。経済大国は必ず文化大国になるのです。
音楽家のモーツァルトが良い例でしょう。モーツァルトが生まれた18世紀のオーストリアは、世界でも有数の富を築いていた名門貴族のハプスブルグ家が治めていました。彼らがパトロンとなって、音楽活動に専念するモーツァルトを養っていたのです。
もしモーツァルトが貧困地帯に生まれ、音楽と縁のない環境で一生を送ったならば、彼の名曲も生まれなかったはずです。これは音楽の才能を発揮できないという点で、モーツァルトにとって不幸なことですが、彼の名曲を何一つ聞けないという点で、人類にとっても大きな不幸でしょう。
今、財政難で苦しむオーケストラ楽団は多いですが、それは興行収入で運営しているからです。こうした芸術などの文化を通じて、人間の心や精神を癒やせる人たちを金銭的に支援できるのが富裕層なのです。ですから、格差を否定することは文化や文明を否定することにつながるのです。
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Posted by ケニー爺 at 06:33│Comments(0)
│戦争・歴史・政治・経済