2016年04月05日

これが真実!福島被ばく

福島の被ばくは心配したほどではなかった(1)
物理学者・早野龍五(はやのりゅうご)氏に聞く

2016.04.02 ザ・リバティ・ウェブより、有料記事の為大幅抜粋・編集
http://the-liberty.com/article.php?pageId=2&item_id=11150

福島で原発事故が起こって早5年。今も約10万人が避難生活を送っています。しかし、福島は放射線を恐れなければならないレベルにあるのでしょうか。
福島の放射線量について様々な測定や調査を行ってきた物理学者の早野龍五・東京大学大学院理学研究科教授に話を聴きました。

――まずはじめに、人体に入った放射性物質がどうなっていくのか、について教えてください。

早野龍五氏(以下、早野): 放射性セシウムについてお話しします。体内に入った放射性セシウムは、おしっこに混じって少しずつ出ていき、減っていきます。大人であれば、100日で半分、また次の100日で半分と減っていく。いつまでも残るというものではありません。

事故の初期には、空気中に放射性物質の濃度の高い時があって、それを吸い込んだことなどで体内にセシウムがあった方を見ていますけれども、2年目くらいにはほとんどお見かけしなくなりました。

福島の多くの方々は、福島産の食べ物も食べていましたが、体内に放射性物質を蓄積していたわけではありませんでした。それを確信できたのは、2012年の秋ごろで、福島のある町の小中学生の全員に内部被ばく検査を行ったところ、誰からもセシウム(放射性物質の一種)が検出されなかったんです。
そのことを2013年の初めに論文を書き、記者会見も行いましたが、「そんなはずはないだろう」と叩かれました。でもその時には、そうとう自信を持っていました。


私たちの体の中にある天然放射性物質
《中略》
早野: このベビースキャンをつくる時に、絶対満たさなければいけなかった条件が、人間だれであれ体の中に必ずある「カリウム40」という天然放射性物質を検出できるということです。

この放射性物質は、半減期が約13億年で、太陽系が生まれた時から存在しています。大人だと4000ベクレル、つまり、毎秒4000個が体の中で壊れて、体の中から外に向かって放射線が出てくる。そのうち9割くらいはベータ線、1割はガンマ線なので、私たちの体からも毎秒400くらいガンマ線を放出しています。

――私(記者)からも出ているということですね。

早野: そうです。それをきちんとした機械で計測すれば、カリウム40が出ているのが見えるんですよ。カリウム40の量は筋肉量に比例するのですが、赤ちゃんだと筋肉が少ないので、出てくるガンマ線の数も少ないわけです。その少ないカリウム40を、きちんと測れるようにつくったんです。

結果を説明する時に、「あなたの赤ちゃんからはカリウム40のガンマ線が出ています」とお見せするわけです。すると、お母さん方から「それは何ですか、危ないのですか」と聞かれます。そこで、私たち人間は、体の中に4000ベクレルくらいのカリウムがあっても、皆、普通に生きているわけで、それよりも少ないセシウムが仮にあったとしても、心配するようなものではない、と現場のスタッフが説明できるようにしたのです。

その上で、「あればここに見えるはずのセシウムは見えませんね」と会話して、放射線の話を正確に伝えることができるのです。

カリウム40による内部被ばく線量は、(大人の場合)年に約0.2ミリシーベルト。ベビースキャンを受検されたお子さん、これまでに5000人を超えましたが、全員が不検出。仮に検出限界ギリギリのセシウムが体内にあったとしても、被ばく線量はカリウム40の1/10以下です。


データの先の「心の問題」

早野: つまり、保護者の方の心配をよそに、お子さんは内部被ばくしていないんですよ。福島産の米を避けようが、パクパク食べようが、無関係だったんです。
農作物に関しては、普通に流通しているものを食べていて、検査で検出できるような被ばくをするリスクはもうないというのは、周知もされつつあると思うのですが。そこから先は「どこまで心配するかどうか」という心の問題ですから。そこから先は、私はあまり言えないのですけれども。(続く)
  


Posted by ケニー爺 at 21:21Comments(0)戦争・歴史・政治・経済