2016年06月15日

核は持つなよ!と言われたら

【討論で学ぶ】「核は持ってはいけない」と言われたら!?(中級編)

2016.06.10 ザ・リバティ・ウェブより、有料記事の為大幅抜粋・編集
http://the-liberty.com/article.php?item_id=11456

――核なんて絶対に持ってはいけない、悪魔の兵器だ。広島や長崎の悲劇を知っているだろう。あれを二度と繰り返してはいけないんだよ。

逆です。広島や長崎のような悲劇を繰り返さないためにも、核を持たなければいけないんです。

考えてもみて下さい。もし当時の日本が核を持っていて、報復できる体制であれば、あんなに簡単に原爆を落とされてはいません。戦争を終わらせたかったら、他の方法はいくらでもあったんですから。

日本は弱かったから、落とされたんです。

――でもな、君たちは世界の潮流というものを知らなきゃいけない。国際社会は今、核縮小、核廃絶の流れになっているんだ。そんな中、核を増やしてどうするんだ。

いつどこで、核廃絶の流れになっているんですか?

――オバマが「核なき世界」の理念を訴えて、ノーベル賞を取ったじゃないか。それに広島でも立派な演説をしたじゃないか。

そのオバマ大統領は、実際には全然、核廃絶なんてしていませんよ。

数年前から、100兆円も投資して、最新の戦闘機に乗せられるようにパワーアップさせているんです。

それに、北朝鮮なんて今まさに、核ミサイルを完成させようとしています。中国はますます核ミサイルを増やして、軍事パレードで見せつけて、日本に照準を合わせているんですよ。

悲しいことに、時代の流れは「核武装」ですよ。

――中国や北朝鮮が持っているからといって、日本が持っていい理由にはならない。そんな状況だからこそ、平和主義の日本が先頭切って核廃絶の手本を見せなければいけないんだ。

じゃあ仮に、日本がそのまま核を持たず、アメリカなどが核を放棄したとしましょう。絶対にあり得ませんがね。

そうしたら次に、どうやって中国や北朝鮮に核を捨てさせるんですか?

絶対に捨てませんよ。それでもし、日本が軽々と占領されたら、誰が責任を負えるんですか?

――そもそも、国を守るのに、核なんて必要なのか? 自衛隊が様々な兵器を持っているじゃないか。

もし、中国が核ミサイルを撃って来て、迎撃ミサイルなんかも全部外れたらどうするんですか? それに日本が通常のミサイルで反撃したとしても、人権軽視の中国にはへっちゃらかもしれません。

それよりも、核で反撃できる体制をつくって、中国に「核を撃つ」という賭けをさせないようにするんです。

――知らないのかい? 核っていうのは、「現実的に使われない兵器だ」と言われているんだよ。そんな非現実的なことを言って、国民の恐怖を煽っちゃいけないよ。

じゃあ、なぜアメリカ、イギリス、フランスは核兵器を持っているんですか? インドなんて世界中の反発を受けながらでも、核を保有したんですよ。

それは核が必要だと判断しているからです。国家が最悪の事態を想定するのは、当たり前ですよ。

――じゃあ仮に核が必要だとしよう。でも日本には、アメリカの「核の傘」があるじゃないか。わざわざ危険な核を持たなくていいんだよ。

「核の傘」なんて幻想です。

アメリカが、中国による報復で、自国民を大量に殺されるリスクを冒してでも、日本のために核を撃つと思いますか? あなたがアメリカ大統領なら撃てますか? ましてや、トランプやヒラリーだったら?

――日本が核なんて持ったら、国際世論から叩かれるぞ。核不拡散条約(NPT)っていうのに、日本が入っていて「核は持ちません」という約束をしているんだ。知らないのか?

このNPTを日本に加盟させた元・米国務長官が、後に「アメリカのNPTに対する態度は、単に条約違反であっただけでなく、不道徳だった」と、核保有国には自己矛盾があることを認めてますよ。

「日本だけが核で自衛してはいけない」なんて、とんだ不平等条約です。江戸幕府が結んだ「日米修好通商条約」も真っ青ですよ。

そんな条約は逆に変えなきゃいけないし、日本の意志があれば世界は理解するはずです。

――でもな、日本政府には1000兆円の借金があるんだ。核なんてつくる金が、どこにあるんだよ。

GDPの0.1~0.2%で、数発の核を持てば、ものすごい抑止力になるんです。逆にコスパがいいんですよ。

そもそも、中国は世界史上、類を見ないような速度で軍拡してるんですよ。その危機感がないんですか? 先の大戦では、圧倒的な軍事力差があったからこそ、多くの日本人が死に、原爆を落とされたんです。同じ状況に日本を置きたいんですか?

軍事力こそ、「格差是正」ですよ。

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Posted by ケニー爺 at 19:13Comments(0)戦争・歴史・政治・経済