2015年08月22日

子育て・永遠のゼロ風のたとえ

 子育てに成功する「あげママ」的女性像とは(2015年9月号)
アー・ユー・ハッピーサイトより
http://www.are-you-happy.com/eudaemonics/4623
幸福論イメージ2015 09月号


〈質問〉
私は現在、生後5カ月半の娘を育てています。子供を未来の天使に育てたいと願っているのですが、仏神が願われる“あげママ”的女性像についてお教えください。

家庭問題における欧米的価値観の影響
今、世界の潮流としては、民主主義的、自由主義的な体制が広がっていくことが善という考え方が基調ではあると思います。当教団でも、基本的に、政治経済的にはその流れを善とする考え方は持っています。ただ、問題点が一つあります。こうした欧米的な価値観に染まっていくと、家庭崩壊や少子化は確実に進んでくるのです。
ですから、国の人口を減らしたかったら、欧米化すればいいのです。生活様式や考え方を欧米化すれば、子供が減ってきます。そして、夫婦仲は悪くなる。欧米化の結論はこうなるわけです。

“永遠のゼロ”風のたとえ
ひと昔前の日本の女性などは、今の女性と全然違うタイプが多かったわけです。男性もそうですが、本当のことを言わないのです。“永遠のゼロ”風ですと、「私たちの世代では、“必ず生きて帰る”とは、“愛している”ということなんですよ」などと言っている人がいました。「愛してる」なんて言えないのです。「妻子のために必ず生きて帰る」というのは、「愛してる」ということなんですよと。男子の言葉としてはそういうものがありました。女性にしても、ストレートに欧米風にキスをしたり、抱き合ったり、言葉を投げかけたりして確認しなくても、耐えられたり、じっと辛抱する女性が多かったと思うのです。しかしこれが変わってきつつあります。

イスラム圏の家族観
このように、欧米化するということは家庭の危機がくることも多い、ということです。要するに、自我が強くなってきて、自由はいいことだと思うようになるのですが、自由が“自我の独走”というふうに、履き替えられていくと、やはり、いろいろな面で我慢ができなくて、家庭が崩壊しやすいようになってくると思うのです。
そういう意味で私は、イスラムが欧米化に抵抗しているのも、家庭問題があると思うのです。イスラムでは確かに、一夫一婦制では必ずしもないかもしれませんが、やはり、家庭のところに関しては、欧米的価値観をそう簡単に入れずに頑張っているところがあるのです。その点は意外に、古い日本に似ています。
昔、「おしん」というドラマが放映されたときには、イランなどでも流行って高視聴率を取り、「大統領にするには、誰がよいか」と問いかけたら、多くの人がおしん役をした女性を書いたという(会場笑)、日本人が聞いたらひっくりかえるような話があります。そんなことがあっていいのかと思うほどなのですが、この判断は日本人以上に日本人的です。
そうしたこともあるので、イスラムの黒いベールの壁の向こう側にあるのは、けっこう保守的な家族主義・家族優先主義があると思うのです。このベールをとって、洋式に全部変えて、自由にした場合には、崩れてくるものがあり、これと戦っているものが、今、相当あると思うのです。

先進国の没落の背景にあるもの
どちらのほうが本当にいいのか、なかなか分からない面はあります。私は、人類の体験としては両方あってもいいのかとは思うのですが、古いスタイルのマイナス点としては、能力を持った個人が、その能力を発揮できないで一生を終わる場合があり得るというところです。
ところが、進歩的な場合のマイナス点は、各人が自由な道を歩むけれども、家族がバラバラになっていって、だんだんに人口が減り、家族制度が崩壊していくという点があります。