2015年12月29日
年末まごころ・鹿児島黒豚
藤田博士は50歳からは肉を食べなさい、と言われていますよね。

藤田博士
みなさんは、ちゃんと肉を食べているでしょうか。
ひょっとして、「粗食のほうが長生きする」「菜食のほうが体にいい」「肉は太りやすいから避けるべきだ」「コレステロールの数値が気になるから肉を控える」などといって肉を遠ざけていませんか。
これらはすべて間違い。粗食や菜食は、体によくありません。
私はかつてデータを調べたことがあるのですが、粗食や菜食を続けている人で100歳以上生きた人はひとりもいません。
肉を除外した食事を続けていると、たんぱく質が不足して低栄養になり、かえって命を縮めることにつながってしまうのです。また、肉を食べると太るという人もいますが、食べ過ぎて太るのはむしろ糖質です。
肉だけを食べている分には血糖値も上がりませんし、そうそう太ることはありません。 さらに、健康診断のコレステロールの値が気になっていたとしても、肉食を控える必要はありません。
最近は多くのデータによって「コレステロール値は高めのほうが長生きにつながる」ということが明らかになっています。
コレステロールは体にとって必要不可欠な物質であり、細胞の細胞膜をつくる材料となったり、消化液の材料となったりします。コレステロールによって細胞膜が丈夫になったり消化機能がアップしたりすれば、身体が強化されて、病気になりにくい体になっていきます。
さらに、コレステロールは、テストステロンやエストロゲンなどのホルモンをつくる材料にもなります。こうしたホルモンは男女の若々しさを維持するために非常に大きな働きをしているわけですが、更年期を過ぎると男女とも分泌が急低下してしまいます。ですから、とりわけ50歳を過ぎた人は、肉を積極的に食べてホルモンの材料となるコレステロールを補っていく必要があるのです。
それと、肉という食材がたいへん優れているのは、アミノ酸がたいへん豊富な点です。「良質なアミノ酸をたくさん摂れる」という観点で見たとき、肉を上回る食材は他にないといっていいでしょう。
たとえば、肉に含まれるアミノ酸のひとつであるトリプトファンは、幸せ物質・セロトニンをつくるための原料となります。このため、肉をよく食べていると、腸内においてセロトニンがたくさんつくられて、心が安定したり前向きになったりするようになるのです。 このように、肉はわたしたちの心と体を丈夫にする食べ物なのです。
聖路加国際病院の日野原重明名誉院長を始めとし、100歳を超えても元気な方はみなさん肉をよく食べています。長寿の心と体を築くには、肉の摂取は必要不可欠といっていいでしょう。
ただ、肉にはひとつだけ大きな〝欠点〟があるのです。 それは、腸内細菌のバランスを乱してしまう点です。
肉食はてきめんに悪玉菌を増やしてしまいます。肉ばかり食べていると、おならや便が臭くなったり便がゆるくなったりする方もいると思いますが、それは腸内で悪玉菌が優勢になっているせいなのです。普段からあまりに肉食に偏った食事をしていると、悪玉菌が大増殖して腸内の腐敗が進んでしまい、体調を崩したり病気を引き起こしたりする原因になることもあります。
では、いったいどうすればいいのか。
それは、肉と一緒に野菜をたくさん食べること。善玉菌の好物である食物繊維をたくさん摂っていると善玉菌も増えてくるため、腸内に悪玉菌ばかりが一方的にのさばるのを防ぐことができます。だから、野菜やきのこ、海藻などの食物繊維をたっぷり摂って、肉食のマイナスをカバーしていくようにすればいいのです。
私は、多くの方に週に2~3回は肉を食べるようにとおすすめしています。
また、食べる際は山盛りの野菜サラダを一緒に食べるように。
【書籍】「腸にいいこと」だけをやりなさい!より

藤田博士
みなさんは、ちゃんと肉を食べているでしょうか。
ひょっとして、「粗食のほうが長生きする」「菜食のほうが体にいい」「肉は太りやすいから避けるべきだ」「コレステロールの数値が気になるから肉を控える」などといって肉を遠ざけていませんか。
これらはすべて間違い。粗食や菜食は、体によくありません。
私はかつてデータを調べたことがあるのですが、粗食や菜食を続けている人で100歳以上生きた人はひとりもいません。
肉を除外した食事を続けていると、たんぱく質が不足して低栄養になり、かえって命を縮めることにつながってしまうのです。また、肉を食べると太るという人もいますが、食べ過ぎて太るのはむしろ糖質です。
肉だけを食べている分には血糖値も上がりませんし、そうそう太ることはありません。 さらに、健康診断のコレステロールの値が気になっていたとしても、肉食を控える必要はありません。
最近は多くのデータによって「コレステロール値は高めのほうが長生きにつながる」ということが明らかになっています。
コレステロールは体にとって必要不可欠な物質であり、細胞の細胞膜をつくる材料となったり、消化液の材料となったりします。コレステロールによって細胞膜が丈夫になったり消化機能がアップしたりすれば、身体が強化されて、病気になりにくい体になっていきます。
さらに、コレステロールは、テストステロンやエストロゲンなどのホルモンをつくる材料にもなります。こうしたホルモンは男女の若々しさを維持するために非常に大きな働きをしているわけですが、更年期を過ぎると男女とも分泌が急低下してしまいます。ですから、とりわけ50歳を過ぎた人は、肉を積極的に食べてホルモンの材料となるコレステロールを補っていく必要があるのです。
それと、肉という食材がたいへん優れているのは、アミノ酸がたいへん豊富な点です。「良質なアミノ酸をたくさん摂れる」という観点で見たとき、肉を上回る食材は他にないといっていいでしょう。
たとえば、肉に含まれるアミノ酸のひとつであるトリプトファンは、幸せ物質・セロトニンをつくるための原料となります。このため、肉をよく食べていると、腸内においてセロトニンがたくさんつくられて、心が安定したり前向きになったりするようになるのです。 このように、肉はわたしたちの心と体を丈夫にする食べ物なのです。
聖路加国際病院の日野原重明名誉院長を始めとし、100歳を超えても元気な方はみなさん肉をよく食べています。長寿の心と体を築くには、肉の摂取は必要不可欠といっていいでしょう。
ただ、肉にはひとつだけ大きな〝欠点〟があるのです。 それは、腸内細菌のバランスを乱してしまう点です。
肉食はてきめんに悪玉菌を増やしてしまいます。肉ばかり食べていると、おならや便が臭くなったり便がゆるくなったりする方もいると思いますが、それは腸内で悪玉菌が優勢になっているせいなのです。普段からあまりに肉食に偏った食事をしていると、悪玉菌が大増殖して腸内の腐敗が進んでしまい、体調を崩したり病気を引き起こしたりする原因になることもあります。
では、いったいどうすればいいのか。
それは、肉と一緒に野菜をたくさん食べること。善玉菌の好物である食物繊維をたくさん摂っていると善玉菌も増えてくるため、腸内に悪玉菌ばかりが一方的にのさばるのを防ぐことができます。だから、野菜やきのこ、海藻などの食物繊維をたっぷり摂って、肉食のマイナスをカバーしていくようにすればいいのです。
私は、多くの方に週に2~3回は肉を食べるようにとおすすめしています。
また、食べる際は山盛りの野菜サラダを一緒に食べるように。
【書籍】「腸にいいこと」だけをやりなさい!より